ITIL®マネージャ合格者の声
ITILマネージャ(SS・SDとも一度で合格)を受けて
アークさんにて研修受けさせて頂き、ITILマネージャ試験を両方(SS・SD)とも一度で合格することができました。僭越ながら、合格体験記として、受験までの勉強方法や研修,試験受けての所感などについて記させていただきます。
(1)研修・試験の日程
V2の提供終了が間近に迫っていたこともあり,初回の両試験を2010年8月中に受験しなければならなかった為,SSの研修(7月初旬)→SDの研修(8月初旬)→SS受験(研修最終日翌日)→SD受験(8月末)という結構タイトな日程でした。
(2)研修の感想
とにかく,「ITILマネージャの視点」を何度も繰り返し,徹底的に叩きこんで頂いたことに尽きます。これが無かったら,おそらく一度で合格などできなかったと思います。また,講義部分と演習部分の配分も絶妙でした。問題演習の時間に多くの時間を割き,「解答方針のプレゼン→ダメだし→方針見直し→解答作成→全員の解答をレビュー」という流れは,“解答の視点(マネージャ視点)”・“問題意図を読み取る力”を短期間で養うのに最適な方法だったかと思います。初回演習では,解答の項目を挙げるだけでやっとだったのが,後半の演習になってくると,ある程度の数,項目のアイデアが浮かび,その中で最もふさわしいもの(ITC/CMJ社の経営陣が喜びそうな効果のあるもの)を自ら取捨選択できるようになりました。
もうマネージャ研修は終了いたしましたが、これらマネージャ視点の話は,再試験の直前講義でも聞けるかと思います。この点の重要性を何度も繰り返し聞いていなければ、このような短期間で合格することはなかっただろうなと感じています。
(3)自主勉強について
試験までの期間が短い中で,どのように合格レベルの実力を養うかを考えた結果,知識のインプットに重点的に時間を費やそうと決めました。その理由は,研修最終日での模擬試験演習の際に,まず何も見ずに解答しようとしたところ,半分程度しか解答欄埋めることができなかったからです。その後,テキストなどを参照すれば,とりあえずは全問解答を埋めることができました。ここで,自分のITILに関する知識不足,理解不足を痛感しました。講義を受け,赤本・青本も読んではいたのですが,いざ何も見ず解答しようとすると,自らのITILに関する知識が,“使える知識”になってないこと,頭のなかに定着していないことが分かりました。
そこで,ITILの基礎知識を徹底的に覚えることにしました。赤本・青本を使って暗記していくのは,短期間では無理だと感じたので,研修で頂いた各プロセスが俯瞰できるA3用紙,ITIL入門書や研修テキストを用い,プロセスごとに重要用語/サブプロセスの流れ/利点・問題点/マネージャの役割などを,自分でノートにまとめて,自分の言葉で言い表せるようになるまで暗記するよう努めました。結局,試験直前まで暗記ばかりしていて,再度改めて演習問題を解いてみるアプトプットの練習はほとんどできませんでした。それでも合格することができたのは,研修にて何度も行った演習のおかげで,問題意図を正しく読取り解答を作成する力が自然に身についていたからではないかと,今振り返って思っています。
(4)試験について
SS,SDともまったく時間が余らず,大変厳しい試験でした。試験後感じたのは,わからなくても何かしら書いて全解答埋めることが重要であるということです。自信のなかった解答も意外と点が取れていることもあります。また,一つの問題にこだわりすぎずに,万遍なく点数を稼ぐ方向で取り組んだ方が良い結果が出るかと思います。自信がある問題でも満点狙わずに,ある程度の文量でさらっと簡潔に短時間で書き上げて,書きにくく難しい問題の為に“解答案を練る”時間を作り出すのがコツかなとも思います。
当試験に挑戦していなかったら,これだけの文量を短時間で論述をする機会などなかっただろうと思います。単に資格取得の為だけではなく,将来のキャリアアップの為の基礎力をこの研修・試験を通じて身に付けることができたのではないかと思っております。
最後になりますが,講師の荒川先生はじめ、一緒に研修受けた皆さん、アイテル塾の皆様、大変有意義な時間をありがとうございました。
ゴーイースト株式会社
上山 智章
合格体験談
まず私は、決して模範となるべき受験者ではありません、ということを宣言しておきます。
しかし、私のような勉強のやり方をして合格したケースもあるということで、私の経験をご紹介します。
<その気になればリスタートはいつでもできる>
私が研修を受けたのは、昨年7月です。直後にSSを受験しましたが、40点で不合格となりました。アークの研修後のオフ会で、アークの講師の荒川さんから、アイテル塾の塾頭を仰せつかってしまいました。研修以降、毎月1回のアイテル塾を毎月のマネージャ試験の前後に開催していました。アイテル塾では、どのような視点で回答するか、どのような勉強するか等の受験のためのテクニックの他、研修でやった問題や模擬試験問題の回答を分担して作成し、相互に意見を交換する等の活動をしておりました。しかし、自分の仕事が多忙であったため、アイテル塾のノルマの宿題はやりましたが、それ以上のことはしておりませんでした。
私が受験モードに入ったのは、今年V2の終了のスケジュールが発表されてからです。今年の8月末に受験することを決め、そのための準備をすることにしました。
1年も経っていましたので、幸か不幸かアークの研修で教えられたことはすっかり忘れてしまっていました。リスタートをどうするかを考えたとき、アークの研修で頂いたA3資料のことを思い出しました。この資料はよくまとまっています。これを覚えれば何とかなるかと思い、とにかく覚えて模擬試験を解いてみると、試験の問題にはそんなことはどこに書いてあったの?というようなピンポイントの問題があります。しかし、よくよく赤本、青本を読んでみると、どこかにそれに類することが書いてあり、答えを出せるようになっているのです。
<初心に戻って赤本、青本を読む>
しょうがないので、初心に返って赤本・青本を端から読み始めました。しかし、これが結構辛い作業です。赤本・青本のパートパートの記述はなるほどね、と思うこともあるのですが、ちょっと振り返ってみると何を言っているのかが分からない。分からないから覚えられないという悪循環に入ってしまいます。要するに、赤本・青本はいろいろな話題を寄せ集め、それをそれなりの構成にまとめただけ、というものらしいことが分かりました。
幸い、根っこの部分はアークの研修で理解していたので、アークのA3資料を頼りにして読むことにしました。お陰で、赤本・青本の構成の悪さに影響を受けないでポイントだけに着目して読み進めることができました。それでも辛かったので、速読用のICレコーダーを購入し、赤本・青本を読み上げて録音し、後から4倍速で聞くといった工夫もしてみました。声に出して読んでみると、赤本・青本の文章構造が分かり、いいたいことのニュアンスがちょっとは分ったような気がします。
<あなたの文章はCIOに説明できるか>
次の課題は表現力、文章力です。本番の試験で点数を貰うには、自分の回答をCIOなどのITマネージメント(取締役)に説明し、納得させられるように書く必要がある。これはアークの研修でもさんざん言われたことです。しかし、研修でそこそこ書けていても、本番の試験で書けるかどうかは別物です。私は、アイテル塾の場で合格した方に、とにかくアークの研修で使った問題、模擬試験の問題を自分なりに回答してみて、その内容、文章でCMJ社のCIO(自分の会社のCIOをイメージして)を説得できるかどうかを考えながら読み返すよう指導をされました。
この指導は私にとって非常に有効でした。説明をする視点(CIO目線)の問題だけでなく、読み手を考えた書き方をする必要があるということが分かりました。特に、どういう言い方をすれば経営者は感動するのかを考えました。これも、アークの研修で講師の荒川さんからさんざん言われたことではありますが。
<アイテル塾のお陰です>
今年の7月のリスタートから合格まで約6ヶ月。よく頑張れたと思います。このモチベーションが維持できたのは、アイテル塾の参加者、特に合格者の方々の叱咤激励のお陰だと思っています。アイテル塾も私が研修が終了した直後は、参加者も多く元気でした。しかし、時間が経つにつれ、それぞれの参加者の仕事が多忙となり、参加者が減少したまま、増えることもなく、ついに今年いっぱいで終了することになってしまいました。しかし、私にとってアイテル塾がなければ、マネージャ試験について、こんなに考えることも、議論をすることもなかったと思います。また、モチベーションを維持し続けることもなかったでしょう。つたない塾頭で皆様にはご迷惑をお掛けしましたが、これまでアイテル塾に参加して頂いた方々に大変感謝致しております。
これから、チャレンジされる方々も、最後まで諦めないで下さい。決して合格できない試験ではありません。リスタートして6ヶ月。SS二発目、SD69点で合格できた私が言うのですから間違いはありません。
振り返ってアークの研修内容は非常によかったと思います。問題はどこまで自分のものにできたかです。研修を終えられて時間の経っていない皆様は研修の記憶がまだ残っておられますから、私よりずっと簡単に合格できるはずです。皆様のご健闘をお祈りしております。
三菱総合研究所
小西 康夫
合格体験記
1.受験経緯
アークの受験講座は昨年7月に終了していましたが、多忙なためしばらく手付かずとなり、今年の5月連休後に合格を目指して本格的な受験勉強に入りました。7月にSD(サービスデリバリ)を受験し合格、8月にSS(サービスサポート)を受験しましたが不合格、9月にSSを再受験して合格できました。
2.目標設定
「効率よく短期間に合格」することを目標に掲げました。
仕事をしながらの勉強ですし、受験料も高いので、無駄な回り道をしないで合格するための勉強に注力することにしました。
試験の傾向と対策を把握し、自分の強み、弱みに合わせた勉強方法を採用しました。
試験分野もSDの方が得意と判断し、先ずはSDにトライしました。結果もSDは58点一発で合格し、SSは2回目での合格でした。
3.方向性
合格ラインをクリアできる能力取得と維持を図るような対応策を講じることを考えました。言い換えれば50点を取得できるレベルの確保です。70点以上の得点は難しいため、60点を目標とし、30点以下しか得点できない分野はないように心がけました。
そのためには満点を目指すような完全主義は取らないけれども、不得意分野も作らないことです。
要素として、ITILの知識、ケーススタディへの適用力、文章力の三つがあります。
これらを自分の経験と能力を配慮しながらバランスよく向上させました。
4.受験対策
(1) 傾向の把握
アークの受験講座で提供された模擬試験は宝の山です。これを分析して出題分野の絞込み、問題文の特長の把握、解答文の特長把握などに役立てます。さらに受験講座の演習問題も活用しました。出題傾向の把握と共に、勉強した仲間の解答例に参考になる視点や言い回しなどがあるからです。
これらによる効果は下記のとおりです。
① 出題分野の絞込みにより、余分なところは学習しません。
② 問題文の特長の把握は、試験時に題意を正確・迅速に把握できます。
③ 解答文の特徴把握は、解答文の作成要領の学習(例:文章構成、言い回し、役立つ解答キーワードなど)に役立ちます。
(2) ケーススタディの読み込み
事前に出題されるケーススタディが提供されます。これを精読しました。当該会社のCIOの立場の視点での読み込みです。会社の事業方針に対して情報システムの現状を分析して経営に役立たせるためにはいかに改善すべきか、それにITILを活用するためにはどうすべきかと考えながら勉強しました。
アークでの受験講座でも分析資料作成はしましたが、再度、下記の視点での整理をしました。同時にCIOの視点からどのように改善すべきかの情報化戦略を想定しました。
これが解答する際の軸となります。
① 経営方針
② 事業分野の特長
③ 経営課題
④ 情報システムの特徴と課題
⑤ 組織体制構成人員の特徴
(3) 知識の習得
アークで提供されたカテゴリー別A3資料をベースに、全体把握をしつつ出題分野について、赤本、青本(根拠はこの2冊)にて確認し、理解と記憶の正確性を期すこととしました。
記憶するための図式化、フローチャート化なども試みました。ITIL入門者用市販本の図表なども参考にしました。
内容、定義などの理解と記憶は赤本、青本の記述からあまり離れないことを留意しつつ自分の言葉で整理します。説明などは赤本、青本の記述をそのまま使えるところもありますが、多くは冗長なところや日本語になっていないところがあり、自分の言葉での理解と整理を心がけました。
このやり方により理解が深まり、記憶でき、試験でも応用が利ききます。
模擬試験や演習からの学習で分野を絞りつつも、試験時にまったく手がつかないような部分はないようにも努めました。題意を取り違えたり、解答がまったく浮かばなかったりして0点を取ると致命傷になります。
時間の効率的活用のため、理解できている分野、文章化できる内容については、解答例を作ったり知識を整理したりはしていません。弱い分野の強化、プロセスの正確な理解と記憶などに時間を費やしました。
(4) 想定問題による学習
前項までの応用として、出題分野の想定問題を通しての学習をします。
最初から丸覚え方式による記憶は私には向かないため、先ずは「理解」に力点を置き、 自分の持てる知識、経験に照らし、CMJ社(勉強ではこちらに限定)の現状に合わせての対応として理解と記憶を図りました。
想定問題に合わせた解答構成を作成したり、言い回しを工夫したりしました。これを、 電車の中や隙間時間で頭の中で問と解答構成をイメージトレーニングします。解けない場合やよい解答などに気付いた場合は、帰宅してから確認したり構成を変更したりします。重要なキーワードやプロセスは正確に記憶しなければなりません。これらは何回も手書きして記憶しました。
5.本試験対応
(1) 前日の備え
自分なりに分析した重要分野の記憶(一種の山掛け)を図ります。特にキーワード、プロセスは手で書いて記憶を確かなものにします。
体調を整えます。前々日までも試験当日に疲労が蓄積、飲みすぎや睡眠不足で体調不良にならないように心がけます。今回の試験日の前も、3日間続けて仕事が入っていました。結果は天に任せて早めに就寝しました。
(2) 本試験
試験問題のケーススタディの修正事項を理解します。これは解答に反映させるためです。事前勉強した状況に対し、事業方針の変更や環境変化が盛り込まれています。
次に全問を通読して、難易度の分析をします。あわせて記憶している定義やプロセスで重要ポイントを問題用紙にメモ書きします。これは忘れないためです。私はこれらに5分程使いました。
原則は易しい問題から取り組みますが、私は全てに対応できると判断して1問目から書き始めました。
1問あたりの時間配分を30分としましたが、45分かかったものもありましたが、この程度は気にすることなく前に進みます。ただし、4つあげよという問題で3つまでは書けたが残りが出てこない場合は執着せず、余白を開けて次の問題へ進みます。
得意な分野で書きたい内容が多くあっても配点を考慮した構成と密度で得点できる範囲で記述します。
題意を読みはずさないようにします。書き始める前にキーワードの確認と構成の整理をし、配点を考慮した内容構成とします。CMJ社やITC社を考慮する必要性の要否を判断します。配点が1項目1点の場合は定義などを記述するにとどめ、時間の無駄遣いはしません。CMJ社やITC社考慮した文章を作成するときはケーススタディの中の言い回しやキーワードを引用します。いずれも採点者の立場で記述します。
もう1点気をつけたことは、私は字が汚いため、読みやすい文章構成と論理構成、箇条書きや段落の活用と、誤字や脱字はないように心がけました。
6.結び
達成感と共に合格の喜びを噛み締めているところです。
研修と合格ノウハウを指導していただいた荒川さんおよび共に勉強し、励ましあったメンバーに感謝します。
またアイテル塾でモチベーションを維持しつつ勉強したことも思い出の一つです。
今後、一人でも多くのITILマネージャ仲間が続かれることを期待しています。
(有)アイ経営情報コンサルティング
代表取締役 今井 孝至
「ITILマネージャ研修」は、実は「CIO育成研修」だった。
合格してから改めて振り返ると、「ITILマネージャ研修」となっているが、実は「CIO育成研修」そのものではないかと感じます。経営戦略に沿った情報を提供する最適な仕組みを構築し運用する責任をもっているCIOが何をしなければならないかを紐解く研修ではないかと思う。
これからの情報システムは、「所有から利用」へといわれています。いかに情報が使える環境へとマネジメントすることが更に問われるようになってきています。
しかし、システムに関わっている人の中には、技術的側面の一方向から物事をとらえる癖が抜けない人が多くいます。(業務に役立つために)どのようなシステムを作るかより、(先進技術を駆使して)どのようにシステムを作るかに、短絡的に思いを馳せてしまいます。そういう人と会話すると、Whatではなく、いきなりHowが出てきます。
ITILは、これまでの経験に照らして、確かによく整理されており、非常に役に立ちます。ITILマネージャ資格への挑戦は、マネジメントを体系的に理解するのに非常に役に立ちます。
私は、ITILマネージャになる過程を経て、これまでのマネジメント経験を整理することができました。システムエンジニアやシステムアナリストから、肩書きだけでない、本当のマネジメントを行う立場になろうとする人には、是非ITILマネージャの資格を取られることをお勧めします。
「ITILマネージャ」合格への道
試験向けには、研修を通じて必要な知識を修得したことに加え、更に確実にITILの基本や考え方を頭にインプットし、それをマネージャ目線に合わせた解答を作るための準備を2つの局面に区分しました。
(1)前段 ITILのインプット
アークの研修では、テキストとともに、A3用紙にプロセス別に全体を鳥瞰できるようにまとめた資料(以下A3資料と記する)が提供されます。受験準備として、このA3資料を使って、全体像を掴みながらのITIL知識のインプット作業を進めました。
A3資料に書かれた事柄をそのまま丸暗記しても、記憶の定着率は上がりません。そこで、行間の背景を知って理解を深めるために、ITIL入門(TSO)と赤本・青本から、A3資料の行間に肉付けする作業を行いました。
赤本・青本の内容そのままの暗記ではボリュームが多すぎて、直接頭に入りにくいのです。A3資料で体系化された各プロセスに説明を加える形で肉付けを行うことは、プロセスの全体が見えるとともに、それぞれの事柄の意味や背景などが明らかになり、行間も分かりやすくなってきました。そうすると、A3資料をコアにしてITIL全体が頭に定着しやすくなってきました。
(2)後段 トップ・マネージメント向けのアウトプット
作成した解答が、「ITILの知識⇒ケースの反映⇒マネージャの立場⇒マネージャが感動」のどこまで盛り込まれているかで、得点が決まってくると、研修では強く教えられました。
この資格は、経営戦略に沿った情報を提供する組織作りをマネジメントできる能力を問うものです。私の場合は、「CIOやトップ・マネジメントをサポートするコンサルタント」と自分を位置付けて、解答を組み立てました。
「御社の組織がこのように良くなるには、この部署にこのプロセスや機能を導入すれば・・・」
「この事業のマネージャを選任する視点は、事業の特性や社員のスキルからして・・・」
上級幹部が納得するプレゼン資料、つまり採点者が○をくれる解答とするには、ITILのベストプラクティスを生かす下書きを作り、何度も何度も繰り返す練習が一番です。
本番と同じくボールペンで書けば、更に臨場感が高まります。
このようにして、得点67点で合格しました。
勉強期間中は大変ですが、努力は必ず報われます。みなさんもがんばってください。
アークITIL講師
株式会社ステージア 小岩 貞美
61点! 高得点で合格したノウハウは、ミスターX
はじめに
SSは比較的早くパスしたのですが、SDには、正直苦心しました。今回やっとパスしましたので、このSDを中心に体験記を書きました。皆様のご参考になれば幸いです。
SDで苦心しました
SDは何回かトライしましたが、最高でも40点でした。赤本を中心に自分としては勉強して試験に臨むのですが合格しません。一時は「採点の方がおかしい」とまで思ったほどでした。しかし、そんなことはない(当たり前ですが)はずです。今までの自己流アプローチを振り返って見ました。何がいけないのか、何を忘れているのか。研修の内容と何が違うのか?
大きなことを一つ忘れていることに気がつきました。ITILマネージャ研修機関の株式会社アークの社長で、自らもITILマネージャ有資格者である荒川さんが、研修の中で繰り返し、繰り返し言っている、ミスターXを納得させているのかという観点です。
ミスターXとは、何者?
「ミスターXは、CMJ社の役員です。会社の業績向上・課題解決には異常なほどの関心を示し、そのためのITの活用話なら聞いてくれます。しかし、ITの細かなテクニカル面には関心がなく、そっぽを向いてしまいます」。このミスターXを納得させることができれば、ITIL マネージャ試験に合格するという荒川社長の発案です。
ミスターXを納得させてきたか
これまでのアプローチを振り返ってみて、「私は基本的に技術者だ」と思い知らされました。
たとえば、「XX管理がCMJ社の企業目標達成にどのように貢献するのかを説明せよ。」という設問を例にします。
これまでは、まずITILのXX管理の特徴はこうだと説明を行っていました。その後CMJ社の企業目標云々と記述を進めていきます。このアプローチは、試験時間が十分にあれば多分間違っていないと思います。ですが最初の技術的なところ、つまりXX管理の特徴説明で結構時間が掛かってしまいます。いや、こうではないとか、もっとこんな特徴があるとか。このあたりが技術者ですね。
ですが、ミスターXは、この部分にはあまり関心がないのです(同時に得点にもあまり貢献しません)。にもかかわらず、ここに多くの時間を費やしていました。ここでミスターXは、もうそっぽを向いていたのです。
つまり、肝心のミスターXが興味を持つ部分(得点に貢献する部分)は、時間にせかされ、CMJ社の具体的な説明さえも十分出来ていなかった。これが今までの解答パターンだと気がつきました。
答案の作成アプローチを変更する
「CMJ社の貢献のための具体的な課題や行うべきビジネス面の対応、ITの活用を、まず説明し、そのためにXX管理は何が支援できるのか」というアプローチに変えました。これならば、ミスターXは乗ってくるはずです。このアプローチの練習をしました。
次に、ビジネス面からのCMJ社のケーススタディ資料の精読を改めて行いました。
これまでに何回ケーススタディを読んだか分かりませんが、アプローチを変えると、新たな発見がありました。そして、CMJ社の課題の整理、企業達成目標のためのビジネス面やITサービスによる支援を整理しました。
とにかくCMJ社の役員であるミスターXを大いに意識して書きました。結果、今回は61点でした。今までからは有り得ない得点です。
このアプローチで間違いなし!
合格者の平均点は、51~53点くらいと聞いています。この得点から見ても、このアプローチで間違いないと思います。まず、ミスターXの喜ぶ答案にすることです。その理論武装としてITILの知識が必要となる。このような感覚で間違いないと思います。
以上、簡単ですが体験記とさせていただきます。この場を借りて、ミスターXのアイデアを考案していただいた荒川さん、アイテル塾(アークのOBは毎月勉強の場を持っています)の皆様のご支援を深く感謝します。
これからチャレンジされる方々の、ご健闘を祈ります。
株式会社ツムコン 代表取締役 津村正彦
ITILマネージャ一発(SS・SD同時)合格
先日、ITILマネージャ一発(SS・SD同時)合格の知らせをアークさんから届きました。同時に合格体験記の依頼もありましたので、みなさん興味があると思われる受験勉強を中心に体験記を書かせていただきます。
研修が終わってから試験までサービスサポート(SS)が2週間、サービスデリバリ(SD)がゴールデウイークを入れて3週間、受験勉強の期間がありました。
今回合格できた大きな要因は試験スケジュールをアークさんと相談して決めることが出来たことだと思います。試験日はかってに決められませんが、試験の順番(SS→SD)が第一の勝因だと思います。
このことによって最初の2週間はSSそれもCMJ社に集中して勉強をすることができました。アークさんでは、研修本試験で実際に出題されるケーススタディCMJ社、ITC社を使って行われる上に、研修が終わった時点で次の試験のケーススタディがわかります。これが勝因の第二だと思います。
勉強は、研修時間に参加者全員で分担して作成した演習問題を、再度自分自身で分析して回答してみる。それも本番試験と同じ様にボールペンで回答を書きました(覚えるため+漢字練習のため)。後は、CMJ社の分析を自分なりにやり直したのがメインの勉強です。「ITIL入門」(OGC)が参照本のメインで青本は、必要な時(ほとんどなかったが)に参照するだけにしました。勉強時間を確保するのが大変でしたが、会社にいる時間を有効に使いたかったため、もろもろのスケジュールを調整して会社での勉強時間を最大限増やしたのが勝因の第三だと思います。
実際のSSの試験はうわさ通りハードなものでした。ITILとケーススタディと問題を充分理解して考えを書かなくてはいけないのに、考えている時間はほとんど無く、3時間回答を書き続けないと間に合わないというものでした。マネジャーの大きな能力のひとつである、即断即決力を試しているのではとも感じられました。
SDの勉強はSSの勉強方法にプラスして(ゴールデンウィークの1週間分)サービスデリバリの「ITIL入門」のまとめを自分で行ったことです。SDが難しいといわれる原因は、通常業務ではないため経験が少ないことだと思います。それを補うために自分で本のまとめを行い、サブプロセスレベルまで頭に入れることを行いました。
こんなに勉強したのは学生時代以来でしたが、電車の中で勉強したことはゼロ。平日に家に帰ってから勉強したこともゼロでした。
「うわさで聞いていたほど大変ではなかった」というのが偽らざる感想です。
みなさん、ITILマネジャーは簡単?!に取れます。
最後に、アーク)荒川社長、一緒に研修を受講されたみなさん、楽しい講義と時間をありがとうございました。
(株)SSLパワードサービス 伊藤俊治